アサーティブネスの権利

どんな時でもアサーティブでなければならないと、かえって緊張したりうま く物事が進まない場合もあります。自分が得になるのであれば、相手に譲って も構いません。家族の中では子供に対しても、配偶者に対しても、親に対して もアサーティブでいることが良い結果を生まないと自分で判断すればその権利 を行使しない自由と権利をあなたは持っています。  人間が仲間と共に生きていくように創られたとき、誰かが私たちの境界を踏 み越えるようになることは予想できました。そして、境界が超えられたときに おかしいと感じるのが怒りなのであり、それゆえに、平和的な仕方で自己主張 (アサーティブ)することが人間としての当たり前の姿なのです。  アサーティブネスの権利  これはアサーティブでいることの権利の宣言のようなものです。どこかに 貼っておいて、いつも見るようにすると良いでしょう。これが普通にできるよ うになると、あなたは怒ってもすぐにそれを忘れられる自由な生き方を身につ けていることになります。 1 わたしには自分のニーズ(必要)を言い表し、自分の選んだ生活上の役割 とは別に一人の人間として自分で物事の優先順位を決める権利がある。  妻や母、娘としての役割が自分のニーズに優先されてしまうことが多いので はありませんか。それを優先させても自分のニーズはなくならないので慢性の 疲労とストレスに姿を変えて表されてしまいます。 2 わたしには聡明で能力のある対等な人間として尊敬され扱われる権利があ る。  女性は自分の知性や能力を認めたがらないことも多いのです。自分の知性を 気楽に示す女性でも、技術的な専門知識がないために相手と対等になれないと 感じると、この権利を忘れやすいのです。自分の意見を男性の前でも話してみ ましょう。自信がつきます。 3 わたしには自分の感情を言葉で表現する権利がある。    アサーティブネスの訓練では自分の感情をその場で自覚することを学びま す。もちろん、感情を表現することと、感情に従って行動することとは違うこ とも知らなければなりません。 4 わたしには自分の意見と価値観を述べる権利がある。  ほとんどの場面で、絶対に正しい意見、絶対に間違った意見というものはあ りません。ただ理解の相違があるだけなのです。それで周囲の人と違っても自 分の意見を持つことはできますし、他の人がなんと言おうと、自分が喜びとす るもの、自分が価値があるとするものを捨て去る必要はありません。あなたは あなたで良いのです。 5 わたしには「イエス」「ノー」を自分で決めていう権利がある。  たとえば映画に行くことにしました。誰かが「なぜ行くの」と聞きます。 「行きたいから」とだけ言えば十分です。いいわけをせずに、「好き」「嫌 い」を言っても良いのです。              6 わたしには間違いをする権利がある。  間違いをするのは愚かな人間だと考え、自分の誤りを認められない人がいま す。「あなたが正しい」「わたしが間違っていた」と素直にいえる人は立派な 人です。間違いは人生の一部です。間違いをしないのは死人だけと覚えておき ましょう。 7 わたしには自分の考えを変える権利がある。  アサーティブな選択の何にも代え難い権利です。自分自身のためにする選択 は遠慮はいりません。一度自分がいったことを変えることは恥ずかしいと考え たり周囲に期待されているからと考えて、自分の考えを変えられない人が多い のです。もちろん、約束したことであれば責任を取らなければならないことも でてきますが、自分の考えを変えることは、いつしてもいいのです。 8 わたしには「わかりません」という権利がある。  自分で知らないことを恥ずかしいと考えて、何となくうなずいてしまった り、尋ね損なうことがありませんか。誰かから尋ねられたとき答えられないと 相手に悪いと思いますか。「知らないことを知らない」といえる人が一番の知 識のある人だといわれます。賢い人とは、誰からでも教えを受け入れる人のこ とです。 9 わたしには欲しいと思う時、欲しいと言い、したいことをしたいという権 利がある。  本当は欲しいものがあるのに言わないで、それをはっきり言った人のことを 図々しい人と考えて恨むより、自分が欲しいものは欲しいという方がよいと思 います。もちろん他の人が優先されることがあったとしても、それを恨むこと はしません。次は自分の番になるかも知れないからです。親はいつでも誰かを ひいきしていると考えて、何も言わずに、相手を深く恨んでいることはないで しょうか。 10 わたしには他の人の悩みの種を自分の責任にすることを断る権利があ る。  自分の責任でもないことを容易に引き受けてしまうことが、よくあります。 こうすることによって、相手に受け入れられたいという願いを満たすからで す。しかし、そうすると、優先しなければならない自分の感情や、自分の配偶 者や子供たちのことか二の次になったり、あるいは全然顧みられないと言うこ とが起こります。悩みを聞いてあげるとしても、あなたが行動する必要はあり ません。あなたが行動することにより、その人を依存的な無責任な人にしてし まう可能性があるのだということはしっかり知っておかないといけません。 11 わたしには人から是認されることを当てにせず人と接する権利がある。  この最後の権利はすべての権利の土台となります。アサーティブネスに欠け る行動にもっとも共通していることは他の人から是認されることの必要性で す。女性は幼い頃から、良い子でいること、優しいことがよいと期待されるた めに自然と相手に気を遣うようになってゆきます。それでどちらかと言えば女 性は大人になってからも是認されなかったりほめられなかったりすることを恐 れます。  相手から予想される拒否を恐れて、自分自身のニーズを口にしない、感情を 表現しない、自分の権利を主張しない、自分の気の向かないことを断らないの はこの理由です。良いと認められることに依存したり、その必要を感じたりす ると人間がダメになります。だれからも良いと認められない経験をしても、そ れでも世界が終わるわけではないことを経験すると精神的にずっと楽になるの ではないでしょうか。 最新情報権利収入の道無料ウエビナー登録